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  • 村上春樹と東野圭吾の共通点、相違点
    村上春樹と東野圭吾の共通点、相違点

    2000年前後に東野圭吾さんが国民的な作家に成長して以来、1980年代から日本のトップを突き進む純文学界の村上春樹さんと東野圭吾さんは、本が必ずたくさん売れる作家として常に比較されてきました。そんな2人には一体、どんな共通点・相違点があるのでしょうか。

    村上春樹さんは1949年京都生まれで兵庫各地で育った純文学系作家です。早稲田大学卒業後に小説家になり、1979年のデビュー以来、約40年もの間、日本のトップを走り続けている、音楽界でいうところのサザンやユーミンのような存在です。次に東野圭吾さんは1958年生まれ・大阪出身の大衆文学系(ミステリー中心)作家です。大学卒業後に理系企業で働きながら推理小説を書きはじめ、その後独立してプロになりました。1998年に「秘密」でブレイクして以降、村上氏と共に日本のトップを走り続けています。

    アンケートでは必ず人気作家1位・2位を争う

    有名なところでいうと雑誌「ダ・ヴィンチ」の年末読者投票をはじめとして、読者は「どの作家が一番人気か?」ということに強い興味があるため、様々な媒体が「好きな作家ランキング」的なものを発表しています。そして、そういったランキングにおける傾向として有名なのが、必ずといっていいほど、順当に村上氏・東野氏のどちらかが1位・もう片方がが2位にランクインするという点です。こういった現象からメディアやファンの間では、2人は常に比較をされてきました。

    2人の相違点

    2人の決定的な相違点は、純文学作家(村上)と大衆文学作家(東野)という点です。そのため、ファン層がまったく違い、どちらかの熱狂的なファンであってももう片方の小説はまったく読まないような人も多数います。また作風に連動しますが、村上氏は一般受けは一切意識せずについて来たい人だけついて来ればいいというスタイルであるのに対し、東野氏の作品は基本的に幅広い世代に受け入れられそうな内容・文体で作られています。エッセイ本タイトルにも2人の違いは見事に表れており、村上氏の本のタイトルは作風と通ずる難解で純文学的なものであるに対し、東野氏の本はタイトルを見ただけで買ってしまいたくなるようインパクト重視のタイトルが中心です。その他、世界的な文学賞の選考対象・基準の問題により、村上氏が次々に海外の有力文学賞を受賞しているのに対し、エンタメ作家の東野氏は海外の賞を獲ったことがないため、海外のファンの数には今のところ大きな違いがあります。

    2人の共通点

    2人の共通点はやはり、村上龍さん、百田尚樹さんのように積極的にメディアに出るトップ作家とは対照的に、基本的にまったくメディアには姿を現さないミステリアスな存在だという事です。そして、2人は共に謎に包まれた私生活をエッセイ本として出版しているという共通点もあるため、ファンが人物像を垣間見れるのはエッセイ本だけという状態になっています。その他、村上氏の態度は軟化してきているものの、古くから共に電子書籍に否定的な意見を持ってきた2人としても知られます。

    まだまだ2強体制は続きそう

    村上氏は2009年に1Q84を発表して以来、60代に入って再び精力的に活動しているか、海外での賞も取り続けて勢いはとどまることを知りません。東野氏の人気も相変わらず圧倒的でエンタメ小説(ミステリー含む)分野にて圧倒的な強さを見せています。そのため、2人とも健康であれば、あと5年から10年は2強体制が続くのではないかといわれています。